AGA(androgenetic alopecia:男性型脱毛症)は、遺伝子が影響している脱毛症。遺伝子の問題ということは、一度AGAが発症したら、あなたのAGA関連遺伝子のプログラムがすでに本格的に動き始めているということ。

対策を講じなければ、AGAは症状が進行する一方です。「いつのまにか薄毛が治って、また普通に髪の毛が生え出した」なんてことはあり得ません。

 

ここでは、AGAの正体をより深く知るとともに、自分の身にも起こり始めたAGAの症状を食い止め、発毛を促すためのアプローチを紹介していきます。

 

 

AGAによる薄毛は自然回復できない?

 

日本皮膚科学会が発表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、性染色体(X染色体)にある男性ホルモン受容体遺伝子の変異があったり、常染色体の17q21、20p11という遺伝子に変異があったりすることで、脱毛が起こるとしています。

遺伝子の問題ということは「AGAになる人は、なるべくしてAGAになる」ということ。それでは、一旦発症したAGAを止めることができるのでしょうか?

 

残念ながら、何もしないで放置してしまうと、AGAは着々と進行いきます。遺伝子を変えることはできません。「でも、このまま薄毛が進んでいくのは嫌だ」という人は、自然に対抗する取り組みを続けていく必要があります。

 

どんな人がAGAになるのか?

AGAになる人は、頭頂部や前頭部など、はげる部分の毛根に問題があります。毛根には、毛乳頭細胞という髪の毛の成長を司る細胞があります。そして、毛乳頭細胞には5α還元酵素という酵素が存在しています。

髪の毛を濃くしてくれるはずのテストステロンが、血液に乗って毛乳頭細胞にやってくると、この5α還元酵素が反応して、ジヒドロテストステロンという薄毛の原因物質に変わってしまいます

 

AGAでない人ならば、ジヒドロテストステロンが毛乳頭に働くことで、毛乳頭のそばにいる毛母細胞が元気よく増殖して、太い髪が生えてきます。

しかし、AGAの人はジヒドロテストステロンが毛乳頭に働くと、逆に元気がなくなってしまい、萎縮してしまいます。そして、そばにいる毛母細胞も増えなくなり、やがて髪の毛の成長が止まってしまうのです。

 

AGAの人でもアゴや胸にある毛乳頭細胞はジヒドロテストステロンが働くことで元気よくなり、濃いヒゲや胸毛をしっかり生やすことができます。

だからAGAの人とは「ジヒドロテストステロンの刺激を苦手とし、ジヒドロテストステロンがやってくると元気をなくしてしまう毛乳頭や毛母細胞を頭に持っている人」と言い変えることができます。

 

AGAによる薄毛はクリニックで治す

 

AGA治し方①内服薬を使う

AGAは、医療機関で治療することができます。AGAの症状がある人が服用し、「発毛効果があること」がきちんと実証されている薬があります。主な内服薬と言えば「フィナステリド」と「デュタステリド」。

日本でAGA治療を行っている専門クリニックに行くと、この「フィナステリド」や「デュタステリド」という飲み薬を処方されます。

 

フィナステリド

フィナステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンに変えてしまう「2型5α還元酵素」の働きを止める内服薬。一般的には「プロペシア」という商品名で呼ばれていますが、ジェネリック医薬品も出ています。

海外では、約4,000人のAGA発症者が、6カ月から2年くらいかけてフィナステリドを飲む実験が行われており、それにより発毛効果が認められています。

 

国内でも約400名のAGA発症者に1年間飲んでもらう実験を行い、70%の人に発毛効果が確認できたそうです。でも、フィナステリドはドラッグストアなどでは買えません。

フィナステリドは処方薬。医療機関で医師から処方箋をもらわないと購入できないのです。価格は医療機関によって異なり、1ヶ月分で5,000~7,000円が相場となっています。

 

デュタステリド

デュタステリドもフィナステリドと同様に、テストステロンをジヒドロテストステロンに変える1型5α還元酵素及び2型5α還元酵素の働きを止める内服薬。

こちらは「ザガーロ」という商品名で呼ばれています。2019年1月現在、国内ではまだジェネリックはありません。価格は医療機関によって異なりますが、1ヶ月分で10,000円くらいが相場となっています。

 

こちらは、海外で約5,000名のAGA発症者で、6カ月から5年かけて服用したヒトの実証実験を行っており、発毛効果が認めれています。

なお、デュタステリドとフィナステリドの違いについては、デュタステリド…1型・2型共に5αリダクターゼの活性を抑制しますが、フィナステリドは2型5αリダクターゼのみ活性を抑制します。

 

AGA治し方②育毛剤を使う

AGAクリニックを受診すると内服薬の他に、塗布して治す育毛剤を処方されることがあります。このときにまず勧められるのが「ミノキシジル」。

 

ミノキシジル

AGA治療で使われるのが、ミノキシジルが5%含まれる薬剤です。ミノキシジル2%でも十分効果があることが実証されております。

5%ミノキシジルはインターネット等でも購入することができます。

 

AGA治し方③光線治療

AGA専門クリニックでは、低出力レーザーやLEDなどの光線治療を行うところもあります。医療機関によって価格は異なりますが、低出力レーザーの場合、4~5万円くらいはすると考えておいた方がよさそうです。

 



 

AGAによる薄毛はセルフケアで治せる?

 

ここまで紹介した治し方は、主にAGA専門クリニックで行われる治療でした。AGA治療は保険がきかない自費診療になります。ある程度長期間治療すると、その分高額になっていきます。

さらに、やめ時が難しいという問題もあります。医療の力を借りるのも良いですが、セルフケアでAGAを治せないでしょうか。

 

手軽に治せる方法を次に紹介していきますので参考にしてみてください。

 

セルフケア①育毛剤

5%ミノキシジルだけでなく、アデノシンやt-フラバノン始めさまざま育毛剤が市販されています。血行促進効果の高いものを試してみるとよいでしょう。

 

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セルフケア②育毛シャンプー

市販のシャンプーは髪の多い人用のものが多いので、頭皮に優しく血行促進効果の高い育毛シャンプーを使うようにしましょう。

 

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セルフケア③サプリメント

ノコギリヤシエキスは、フィナステリドやデュタステリドには及ばないものの、頭頂部の発毛を促し、5α還元酵素の働きを抑える効果があると言われています。

安価で入手できるので、まずは一度試してみてはいかがでしょうか。また亜鉛、ビタミンB、ビタミンDは髪の主成分であるケラチンタンパクの合成に関与する成分であることが知られています。

 

このような成分を配合しているサプリメントを効果的に摂取することで、発毛のためによりよい環境を作っていくことができます。

 

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セルフケア④健康的な生活

規則的な生活、栄養バランスのよい食事、適度な運動、質のよい睡眠で頭皮環境の向上に努めましょう。全身の血行がよくなれば頭皮にも栄養が補給されやすくなり、毛髪の成長も促されていきます。毛髪とともに健康も手に入れましょう。

 

まとめ

 

AGAが発症したら、自然回復は望めません。今回ご紹介したさまざまな改善方法を実践し、あなたにとって効果のありそうなものを継続して行う必要があります。

予算の問題もあると思いますし、無理なく地道に続けられる方法を見出して、薄毛を改善していきましょう。

それでは今日も若ハゲ対策にハゲみましょう。また次回!